青い部屋

NERO闘病記⑪:千里の道も一歩から?リハビリ

diary11

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昔はリハビリ開始まで結構寝たきりで過ごしていたらしいが、今の病院のリハビリは手術後すぐに始まる。俺の場合、手術の翌日から座る練習を。次の日には自力で立つ練習をするようになった。もちろんリハビリスタッフが見守る中で、数秒といった感じからだけれど。

ーーー自分の足で立つ。
少しだけふらつきながら。
たったそれだけなのに、すごく嬉しかったのを憶えている。
だって、もしかしたらどこかに障害が残っていたかもしれないと覚悟していたから。
実際に手術後にそういう風になったひとも見てきた。

医者からは術後に心肺機能は6割程度低下するだろうといわれていた。
なにせ一度心臓を止めての大手術。それくらいは覚悟している。

ーーー術後三日目。
ついに歩く練習にまでたどり着いた。
点滴ツリーを杖代わりに押しながら、一歩一歩。
床を踏みしめながら。
自力で歩けることの実感を噛み締めながらーーー

頼りない足取り。
健康なときには当たり前だった歩くという行為。
だからこそ、この一歩一歩が嬉しくて仕方ないんだ。

生きていてよかったな…
生きて歩けるってこんなにも素晴らしいことなんだ…
そんな風に感じることができるようになるとは思っていなかった。

リハビリ中、主治医の先生がやってきて少し話した。
実際のところ先天性の心臓奇形もあって、今までの心臓は寿命だったのだという。
俺の心臓をその目で見た先生がそういうんだ。
今の医療技術がなかったら、今年が自分にとっての天寿だったのだろう。

新しく与えられたこの命。
新たな心臓の寿命尽きるまで、命を燃やし尽くして生きていきたい。

あの、太陽のように…

(続く)
(挿絵:ミロ)

 

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